■クラリネットの機種比較[ヤマハ・YCL-851II(CX)]
カスタムCXは、CSの基本設計を踏襲しながら、トーンホールを分割埋め込み式にすることにより、CS系のくっきりと輪郭のある音質を備えつつ、スムーズな息の流れを実現したコストパフォーマンスに優れたモデルです。
税込標準価格:in B♭ \280,800 | 2割引価格(値引き目安):in B♭ \224,640
基本設計はCSと変わらず、価格を抑える製法で作られているものなので、CSと遜色ない音色がします。
音程面でもコントロールしやすいので、最初の1本として買う楽器にはビュッフェ・クランポンのE13と並んでオススメできる楽器です。
吹奏楽でも十分つかえるので、学校の吹奏楽部で備品楽器として購入されているところも多いようです。
製法を廉価にしつつ質を保っているのでコストパフォーマンスに優れています。
抵抗感もやや軽めになっているので、吹きこなせるようになると物足りなくなってくるかもしれません。
楽器のランクとしての位置づけがカスタムモデルとプロフェッショナルモデルの違いとなって出てくるので、価格が上がる分音質もCXの方が上になります。
特にレジスターキィを押したクラリオン音域ではその違いを実感できると思います。
予算が許せるなら迷わずCXを選びたいところです。
CSはCXのもととなった機種で、ビュッフェ・クランポンでいうとR13とC13の関係に似ています。
音色や音程のコントロール面ではごく僅かな違いはありますが、基本的に性格は似ています。
CXの方が若干音が軽めでその分少しだけ音が明るいと思われます。 予算面の都合もあると思いますが、CXも完成された形の楽器なので、選んで悪くない楽器だと思います。
SEはCSと同じランクのカスタムモデルですが、内径の広がりによる明るめな音色が特徴です。
どちらも吹奏楽で使いやすいですが、SEの方が音質が上になります。
予算25万円の場合だと値引き価格にもよりますがCXを、もうすこし用意できるのであればCS、SEクラスでもよさそうです。
価格でいうとE12Fの方が安くなります。
E12Fはこのグレードにしては革パッドなどを使ってかなり頑張っている印象があります。
吹きやすさでいうとどちらも互角ですが、音色面や音程面でいうとCXの方が価格分上のような感じです。
E13は初級モデルのなかでも音色が上級モデルに近いものがあります。
一方CXもカスタムモデルの中では最廉価とはいえCSクラスと遜色ない音色を持っています。
若干E13の方が抵抗感があり、音色もその分初級モデルの中では深みがありますが、音程面ではCXの方が取りやすいです。
どちらも初心者の人が最初に買う1本としてはオススメできる楽器なので、吹き比べて好みに合った方を選びたいところです。
プロローグは比較的最近出た楽器で、セルマーの最上位機種プリヴィレッジ・ニューヴァージョンからの流れを受け継ぐモデルです。
セルマーにしては明るめな音色なので、CXやE13クラスの楽器と似た印象があります。
キィワークが独特なところがありますが、セルマーがの楽器が合っている人にはオススメしたい楽器です。